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【徹底解説】外国人採用のための求人票の書き方とは?必須項目・テンプレート例・注意点をご紹介

更新日:6月19日


【徹底解説】外国人採用のための求人票の書き方とは?必須項目・テンプレート例・注意点をご紹介

近年、多くの企業様が社内のダイバーシティ推進や海外展開、国内でのITエンジニア不足などを受け、採用対象を国籍や居住地にとらわれず広げる動きが見られます。その中で、外国人採用を検討する企業様からは、求人票作成に関する疑問の声が多く聞かれます。


当記事では外国人求職者向け求人票作成時の重要ポイントを紹介します。

また、分かりやすい求人票のテンプレートも提供していますので、ぜひ採用活動にお役立てください。


執筆者:Connect Job編集部 中川 莉沙、原田 悠也、矢野 雅斗

 

目次

 


1.【外国人採用の求人票】募集職種、条件など重要な項目は?


「外国人人材」と一括りに募集を行うと、人材とのミスマッチを起こす恐れがあります。


求職者それぞれが多様なバックグラウンドを持っており、できる仕事も人によって違います。例えば中国語よりも英語の方が得意な中国籍の方など、ステレオタイプと異なるスキルを持つ人材も多数おります。


採用後のミスマッチを防ぐためには、求人票でどのような人材が欲しいのかを詳しく指定しておくとよいでしょう。


特に外国人応募者向けに求人票を作成する際は以下の6点を念頭に置きましょう。


①募集職種


日本での採用の場合、特に新卒では総合職採用がまだまだ一般的ですが、 海外では業務内容や求められる能力が明確に定められている「ジョブ型採用」の文化が根付いています。


そのため、業務内容の細かい部分まで記載することが1つポイントです。

「総合職」「開発職」など、見ただけでは具体的に何をするかイメージが沸きにくい職種よりも、「グローバル市場アナリスト」や「グローバル事業開発の責任者」など、一目で業務内容のイメージが湧きやすい職種名で記載することが推奨されています。


②企業情報


日本では有名企業であっても、海外の方には名前が知られていない場合もあります。

会社の規模、メイン事業や戦略等を簡潔に記載することで、企業理解の促進につながります。


また、独自の価値観や風土などを詳しく書いておくと企業に対する理解がさらに深まります。

オンラインで選考を実施する場合は、求職者がより会社についてイメージしやすいよう詳細に記載しておきましょう。


③入社後のキャリアパス


外国人の方はジョブ型採用が主流である背景から、キャリアアップの過程に重きを置いている方が多くいらっしゃいます。そのためチーム編成、求められる成果、どのような課題や問題を解決してほしいかまで細かく書くことで、その企業で働く姿を想像しやすくなります。


実際外国人留学生と日本の学生に行った調査※によると、外国人留学生は、日本人と比較して仕事においてやりがいを重視する傾向にあります。そのため、このキャリアパスを含めた候補者への期待値を調整しておくことで、採用後のミスマッチを減らすことにもつながります。



日本人学生の場合は「リストラがない会社で働きたい」(留学生=56.2%、日本人=71.1%)、「定年まで同じ会社で働きたい」(留学生=33.3%、日本人=41.3%)などが高く、「安定志向」が強くみられました。



一方で、留学生と日本人学生とのギャップが最も大きかったのは「将来、独立したい」で2.5倍もの差(留学生=58.9%、日本人=23.3%)があります。


次いで、「新しい事業を自分で起こす機会に恵まれたい」(留学生=60.4%、日本人30.5%)、「責任のある仕事を任されたい」(留学生=69.6%、日本人41.0%)など、留学生は「独立志向」「やりがい・成長志向」が強いことが明らかになっています。


このことから、求人票を通して「キャリアパスや入社後どんなスキル・知識を得られるか、入社後何を期待しているか」を明確に伝えることが大切となってきます。


※出所:パーソル総合研究所×CAMP「留学生の就職活動と入社後の実態に関する定量調査」


④応募条件


外国人を採用するにあたり、候補者の日本語レベルや職歴を気にされる企業様も多くいらっしゃるのではないでしょうか?


日本語レベル等を含めた応募条件は、日本人向けの求人票と同じく、必須条件(MUST)と歓迎条件(WANT)を明確に記載することが大切です。


具体的には、以下の通りです。


・日本語レベル

「ネイティブレベル」「ビジネスレベル」「日常会話レベル」、もしくは「日本語能力試験(JLPT)N〇以上」等、 具体的な言語レベルを記載することで面接前のミスマッチを防ぐことができます。




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認定の目安

ビジネスの場面での目安

JLPT N1

幅広い場面で使われる日本語を理解することができる

流暢に日本語の会話ができ、読み書きもできる。

営業など対外的なコミュニケーションが可能。

JLPT N2

日常的な場面で使われる日本語の理解に加え、より幅広い場面で使われる日本語をある程度理解することができる

ビジネスレベルの日本語力。

敬語や一般的な表現を理解することができる。

レーニングや周囲の補助があればある程度のビジネスコミュニケーションが可能。

JLPT N3

日常的な場面で使われる日本語をある程度理解することができる

日常会話レベルの日本語力。

自己紹介や休日の話などができる。社内でのカジュアルな会話ができる。

JLPT N4

基本的な日本語を理解することができる

 

JLPT N5

基本的な日本語をある程度理解することができる

 


JLPTは世界中で日本語レベルを計る基準とされているテストで、就職や昇給、資格認定の活用等、様々な用途で使われており、2011年時点で全世界で約61万人の方が受験している試験です。

N1~N5のレベルがあり、N1が最も高く、N5が最も低いレベルとなっています。


一方で、JLPTは読解・聴解のテストであることから、一番レベルの高いN1取得者であれば必ず会話力が高いとは限りません。

N3取得者で面接可能な日本語力を持ち合わせている方もいます。


JLPTはスクリーニングの段階で活用するには適した試験ですが、JLPTだけで日本語の能力を測りきることは難しいということに留意しておきましょう。


外国人採用においては、JLPTの試験結果に固執することなく、業務に問題ない日本語レベルがあれば積極的に採用を進めることがポイントになってきます。


弊社が運営するConnect Jobでは企業様のニーズに合わせて、面談などを通してJLPTだけでは分からない日本語レベルの確認を行っております。より効果的な選考を実施されたい場合は、ぜひ一度ご相談ください。




・社会人経験、キャリア

中途の場合は

「Pythonの開発経験が〇年以上」

「メーカーでの営業経験が〇年以上」

「〇人以上のチームマネジメント経験がある方」等

選考基準や求めるスキルを明確に記載することで面接時のミスマッチに繋がります。


特に外国人採用の場合、単に「〇年以上の〇〇業界での就業経験」等の条件では、海外での就業経験の場合だと企業様の求めるスキル、または経験を持っていない場合が十分に考えられることを念頭に置いておくようにしましょう。


⑤待遇・手当


会社ができる人材への待遇を明確に書いておくことはミスマッチを減らすために有効です。

また、待遇への納得は離職率を下げる要因の一つです。

具体的には以下のポイントを押さえておきましょう。


・給与記載は月給/年収の両方を記載

毎月いくらもらえて、ボーナス込みで年収はいくらになるのか?

日本人の方と同様気になるポイントです。

学歴やキャリアによって年収が変動する場合はその旨を書いておきましょう。

例)「月給40万~50万、予定年収400万~650万」


・年収モデル、キャリアパス


初年度のみならず、2年目以降の年収例を記載することで、長期的に働くイメージを持っていただきやすく、採用時点でのミスマッチ防止にも繋がります。

ボーナス等の臨時収入についても触れておく必要があるでしょう。

例)「入社5年目 31才 年収700万」


・福利厚生、残業代

住宅手当などの特別手当や残業代など、年収の中に計算されていない収入は出身国によっては馴染みのない外国人人材もいます。

企業様の提供できる待遇を過小評価されないために、福利厚生は明確に記載する必要があるでしょう。


⑥選考方法、選考手順


外国人人材の中には日本の就活文化・就活制度についてほとんど知らない人材もいます。

日本ではほとんどすべての企業が採用している選考方法も、外国人人材にとっては珍しい場合が多いです。


また、日本は海外と比較して選考フローが長い傾向にあります。面接回数が4回以上など多い場合は、選考フローをできるだけ簡略化できないか検討しましょう。


求人票にて選考フローを明示しておくことで、エントリーしたものの選考日に都合が合わないなどのトラブルを予防することができます。



2.【外国人採用の求人票】必須項目&書き方テンプレート例


続いて、求人票に盛り込むべき内容、特に必須の項目について説明していきます。

これらは職業安定法で定められたルールとなっており、日本国籍を持つ人材のための求人票と同じように、外国人人材に向けた求人票でも最低限明示する必要があります。




【外国人採用の求人票】必須項目&書き方テンプレート例




①募集職種


上記で触れたように、「グローバル市場アナリスト」や「グローバル事業開発の責任者」など、

一目で業務内容のイメージが湧きやすい職種名で記載しましょう。


②業務内容


入社直後の業務内容に加えて、将来の配置転換などの今後の見込みも含めた業務内容を

明示しておく必要があります。


③契約期間


契約期間に定めがある場合は明示するのはもちろん、契約の更新の有無、そしてその判断基準や、更新期間の上限、更新回数の上限を明示しておく必要があります。


④研修、試用期間


研修期間や試用期間などがある場合、求人票に明示する必要があります。


また海外では研修制度のない企業が多いため、研修があることは候補者にとってプラスに映る場合もあります。しっかりと期間や内容を記載しましょう。


⑤勤務地


就業することになる場所の住所などの説明が必要になります。

また、就業中に勤務地が変更される場合もその旨を明示しておく必要があります。


就業場所については、各々の場所のイメージのついていない外国人人材も多くいます。


地方での就業を想定している場合は、車通勤になる旨や、住宅補助の有無などを記載しておきましょう。東京で働くイメージを持つ人材を採用してしまうと大きなミスマッチに繋がるため、面接でもきちんと説明しましょう。



⑤勤務時間


休憩時間や、休日、時間外労働などの勤務時間は会社の満足度に直結しやすいため、簡潔に記載するだけでなく、できるだけ詳しく書いておくことをお勧めします。特に固定残業代などの特別なルールは確実に説明しておきましょう。



⑥福利厚生、休暇、待遇

待遇や手当、加入保険なども記載しておきましょう。


給与のみでなく、住宅補助、年休日数、福利厚生なども候補者にとっては重要な要素です。

海外ではこうした補助が少なく給与にすべて含まれる形式が多いため、手当や補助が手厚いことは日本企業特有の就業メリットです。


欧米諸国から日本へ移住する場合は、給与のみで比較すると日本の給与が低いと感じる候補者もいますので、こうした制度面もしっかりと求職者に伝わるように記載しておきましょう。



Connect Jobでは、求人票の作り方についてもサポート致しますので、是非ご活用ください。




3.【外国人採用の求人票】注意点は?


以上のような必須項目に加えて、

外国人採用では以下のような点に注意が必要です。


①国籍指定の表記はNG


職業安定法に基づき、国籍や人種、宗教等を理由とした差別的取扱いは禁止されています。

「ベトナム人を募集」などの国籍指定や、「外国人歓迎」という外国人優遇となる表記にも注意しましょう。


そのため、特定の言語が必要な場合は、「ベトナム語がネイティブレベルで話せる方」や

「ベトナムの文化やマーケット市場に対して知見がある方」などスキルや経験をベースに記載する必要があります。



②差別はNG


外国人の方だからという理由で給与を低くすることは許されず、日本人と同等もしくはそれ以上の給料を支払うことが義務付けられています。

外国人差別が起こっていると判断された場合、ビザが発行できず、採用が出来ないといった事態に繋がることもあるため、注意が必要です。


また、日本人社員が大多数を占める社内で、少数派の外国人として就業するということは、とてもハードルの高いことだということは採用を通して常に念頭に置いておきましょう。

その国の方や文化に敬意を払った採用活動を行いましょう。




4.まとめ


外国人採用における求人票に関しても、通常の求人票とベースの作り方を大きく変える必要はありません。


求める人材を採用するために、その人材が気になるであろう情報をうまく盛り込むことで魅力的な求人票が完成し、結果採用コストの削減や必要な人材の確保に繋がるため、是非この記事でお伝えしたポイントや注意点を踏まえて求人票を作成していただければと思います。


Connect Jobでは企業様と外国人人材のマッチングのお手伝いをしております。

外国人採用に興味がある、マーケット情報を知りたいということがございましたら、下記よりお問い合わせいただけますと幸いです。






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