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ネパール現地選考会で10名が内定。「共に働く仲間を探す」外国人採用がつなげる企業の未来

  • 執筆者の写真: Masato Yano
    Masato Yano
  • 4 日前
  • 読了時間: 7分
吉勝重建本社にて、外国籍社員と矢野氏

建築物の解体工事や産業廃棄物処理を手がける株式会社吉勝重建(以下、吉勝重建)は、1988年の創業以来、福井県を拠点に事業を展開してきました。現在は全国に10の支店・営業所を展開。阪神・淡路大震災や能登半島地震といった大規模災害の復旧工事にも積極的に参画しています。


また、同社は近年社会課題としてますます重要性を増す「地球環境の保全」にも早くから注力してきました。解体工事で発生する産業廃棄物のリサイクルや建設副産物の削減などの取り組みを通し、循環型社会の実現を目指しています。


吉勝重建の代表取締役・矢野 智孝氏は、ネパール・カトマンズで開催された、弊社主催の「Nepal-Japan Friendship Summit」に2024年から2年連続で参加。2025年にはネパール首相も出席した同サミットは、両国の連携と発展を目指す重要な交流の場です。矢野氏は、有能な外国籍人材の採用を視野に入れ、現地視察や人材交流を積極的に行っています。


2024年7月、同社はConnect Jobを通じて初のネパール現地採用説明会を実施。その結果、10名の内定が決定しました。本インタビューでは、ネパール現地採用選考会の様子や、選考で重視した点、選考会後の内定者との関わりについて、詳しくお話を伺いました。


ゲスト:

代表取締役 矢野 智孝氏(以下、矢野)


営業担当・インタビュー:

フォースバレー・コンシェルジュ株式会社 合田美緒(以下、合田)


編集:Connect Job編集部 中川 莉沙(以下、中川)


執筆:増田陽子(ライター)



 

目次:

 


1. 少子化の影響を見据えて。外国人採用で中核となる人材を育てる


── 御社はこれまでも、ベトナムやインドネシアから技能実習生や特定技能外国人を受け入れてこられました。今回、新たにネパールでの採用に至った背景をお聞かせください。


矢野:まず前提として、少子化の影響で日本全体の労働人口が減少しています。特に私たちの世代、いわゆる第二次ベビーブームの時代と比べると、人口バランスが大きく変化していることを実感しています。当社としても人手不足が大きな課題でした。


こうした背景を受け、私たちは以前からベトナムやインドネシアで外国人採用を行ってきましたが、それに加えて、将来を見据え「より会社の中核を担える人材」を育てたいと考えていたのです。


ちょうどその頃、いわゆる「高度人材」と呼ばれる、専門性の高い外国籍人材の採用という選択肢を知りました。高度人材であれば、さらに幅広い仕事を任せることができ、会社の成長にも大きく貢献してもらえるのではないかという期待が生まれ、ネパールでの外国人採用を進めることを決めたんです。


合田:採用を決めた人材には具体的にどのような業務を任せようと考えていますか?


矢野:基本的には、日本人と同じステップで成長していける環境を用意しています。特別扱いするのではなく、同じ土俵の上でともに学び、一緒に成長していく。それが、将来的に日本人スタッフが減少していくなかで、外国籍人材が会社の中核的な存在となる道筋だと考えています。


外国籍の人材も会社の中核を担う仲間として活躍してほしいと語る矢野氏
外国籍の人材も会社の中核を担う仲間として活躍してほしいと語る矢野氏

2. 現地での選考会で10名が内定。対面だからこそ伝わる熱意や人柄


── 今回はネパールでの現地採用選考会にご参加いただきました。現地で面接を行い、印象に残っていることを教えてください。


矢野:ネパールの若者たちのエネルギーには、強い感銘を受けました。空港を出た瞬間から、街にあふれる若い世代の活気に圧倒され、「この国には大きな可能性がある」と実感しました。実際に現地を訪れてみて、ネパールの豊かさと勢いを肌で感じることができました。


合田:面接はどのような点を重視して行いましたか?


矢野:一番大切にしていたのは、「一緒に働くイメージが持てるかどうか」です。初対面の直感的な印象で「この人となら一緒に頑張っていけそうだな」「仲間としてやっていけそう」と感じられるかどうか。これは日本人の採用でも重視している点です。その感覚はオンラインではなく、対面選考だからこそ味わえるものだと思います。


合田:以前、貴社の滋賀支店、丸岡本店(福井)を訪問した際、社員のみなさまが非常にフランクで、社長との距離も近い印象を受けました。「フィーリング」を大事にした採用活動を進めてきたからこその雰囲気かもしれませんね。そのフィーリングを得るために、面接ではどのような工夫をしましたか?


矢野:リラックスして、できる限り素を出してもらえるよう、趣味の話や最近楽しかったことなど、カジュアルな話題から面接をスタートしました。また、会社説明をしている際の聞く姿勢やアイコンタクト、声のトーンなども注意深く見ていました。


3. 採用エージェント Connect Job(フォースバレー・コンシェルジュ)を利用した理由


── 弊社サービスを利用しようと思われたきっかけは?


矢野:フォースバレーさんが2024年1月末〜2月にネパール・カトマンズで開催した「Nepal-Japan Friendship Summit」に参加したことが大きなきっかけです。同じような価値観を持つ人々や企業が集まる場で、いい出会いがたくさんありました。こうした場を、両国の発展のために企画・運営しているという点に強い信頼を感じ、フォースバレーさんとともに採用活動を進めたいと考えました。



4. 内定辞退者ゼロ。内定者の気持ちに寄り添うユニークな取り組み


── 実際に現地採用を経験してみて、どのような感想をお持ちでしょうか?


矢野:2025年3月には、内定者10名のうち5名が日本に入国し、いよいよ本格的なスタートを迎えます。雇用する側の私たちにとっても、まさに「ここからがはじまり」です。


ただ、ここまでに十分にコミュケーションが取れていて、すでに良いスタートが切れているという実感もあります。具体的には、月1回の内定者面談には私自身も参加し、丁寧に対話を重ねてきました。ご家族とのオンライン面談や、ネパールでのトレッキングやルンビニ旅行など、内定者全員と交流するための機会も多く設けています。


合田:​​内定者に対する面談や交流の一つひとつがとても丁寧で手厚いと感じました。内定者オンライン面談でも、矢野さまご自身が海や解体現場など様々な場所からご参加くださったり、クリスマスにはサンタ帽をかぶりクリスマスソングを演奏されていたりと、毎回ユニークで充実していたなと。それが、内定辞退ゼロにつながっている一つの理由でもあると思います。これらの取り組みの背景にはどのような思いがあるのでしょうか?


矢野:内定を出して終わりではなく、入社までのプロセスも大切だと考えています。だからこそ、できる限り直接コミュニケーションを取り、安心してもらえるよう努めています。


社長自ら空港まで足を運び、新しく入社をする外国籍メンバーを出迎えた。また、オフィスの壁に描かれたカエルは、社長がデザインした吉勝重建のマスコットキャラクター
社長自ら空港まで足を運び、新しく入社をする外国籍メンバーを出迎えた。また、オフィスの壁に描かれたカエルは、社長がデザインした吉勝重建のマスコットキャラクター

5. 外国人採用は企業成長の重要な鍵


── 御社にとっての「グローバル採用」とは?


矢野:少子化が進む日本において、企業が成長するための重要な鍵だと考えています。


── 今後の採用活動の展望について教えてください。


矢野:今後も外国人採用を積極的に進めつつ、外国人だけに頼るのではなく、日本人と外国人が支え合い、学び合える「ベストミックス」な職場を目指していきます。ネパールの方々と働くことで、日本人スタッフにも良い刺激や影響があると感じています。


合田:今後は、ネパールだけでなくインドでの採用も視野に入れていますか?


矢野:まずはネパールを中心に進めていきますが、インドもネパールと文化的に近いところがあると思うので、興味を持っています。実際に足を運んでみれば新たな発見があるかもしれませんし、可能性は大いにあると考えています。


6. 「この会社に入ってよかった」と思ってもらうために


── 最後に、これから選考を受ける方や入社を検討している方に向けて、メッセージをお願いいたします。


矢野:誰かを採用するということは、その人の人生に大きく関わる、責任ある行為です。だからこそ、私自身も一人の人間として、真剣に向き合っていきたいと考えています。


そして、もし当社に入社していただけたら、「この会社に入ってよかった」と心から思ってもらえるよう、私自身も全力で努力を続けていきたいと思っています。


国籍関係なく、採用を通してひとりの人生と向き合うことを大切にする矢野氏(中央)。
国籍関係なく、採用を通してひとりの人生と向き合うことを大切にする矢野氏(中央)。

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